学生ビザ(F-1/M-1)ビザとは、学業を目的として渡米する場合に取得が必要な学生ビザのことです。原則としてフルタイムの学校に通う場合には、どちらかの申請が必要です。「フルタイム」の定義は、留学先が高校や大学の場合は「1学期に12単位以上を取得する」こと、語学学校の場合は「週18時間以上授業を受ける」こととなっています。学生ビザは学業が目的ですので労働する事は原則として認められていません。※3ヶ月以内の語学学校への短期留学に、ESTAと呼ばれる観光ビザで渡米する方がいますが、あまりおすすめしていません。ESTAは観光目的のビザで学業のための正規のビザではありません。
学業を目的に渡米される方は、F1ビザ又はM1ビザでアメリカへ入国します。
米国の認定大学、私立高校や英語プログラムで教育を受ける学生が取得するビザです。発行数は最大5年間、その後のビザ更新も可能ですが、更新する際に学位がステップアップしていないと難しいと言われています。F1ビザから他のビザへ切り替えることは可能で、学生を終えた後に就職先が決まって就労ビザへ変更することも可能です。
米国の非学術的または職業的研修、専門学校で教育を受ける学生が取得するビザです。発行数は最大で3年間ですが、個人差があります。M1からF1への切り替えは難しいと言われています。M1はF1よりも制限が多いことを知っておきましょう。また、他のビザ(就労ビザなど)への切り替えも難しいと言われています。
F1ビザでは合法的に働く事が出来ます。ただし、F1ビザは学業を目的としたビザであり、労働ビザではないので、ある一定の制限を受けます。以下の条件でF1ビザの生徒はアメリカで就労することができます。
フルタイムの学生で在籍して1年以上経過していれば週に20時間まで働けます。(M-1ビザでは不可)
専門学校・短大・大学の学位取得後、一定条件を満たせば権利を取得することが出来ます。通常1年間有給での仕事が可能です。(M-1ビザでも可)
まずは、留学を希望する学校(語学学校、高校、大学、大学院など)が、アメリカ移民局からの承認校(学生・留学ビザのスポンサーをできる学校)かどうかを確認します。
学生ビザ(F-1ビザ)の申請には、学校責任者によって署名された入学許可証(I-20)が必要です。米国政府から認可された教育機関が入学を許可する学生に発行するもので、このフォームには、履修学科(専攻)、コース期間、初登校指定日などが記載されています。また右上にはSEVIS (Student and Exchange Visitor Information System)番号のバーコードが付いています。
その後、アメリカ大使館で面接を行い、学生ビザを申請。この時、留学中の滞在費や学費を賄う財力を証明するために、銀行の残高証明なども提出が必要です。
通常、F1ビザから労働ビザに切り替えるには、H1-Bビザを利用することがよく知られていますが、近年このH1-Bビザの取得がかなり難しくなっています。PhDやMasterの単位を持っている方が優先された後、その中から抽選が行われ、さらにアメリカ政府の書類選考が行われます。学部卒レベルではH1-Bビザの取得はほぼ無理でしょう。
そのような現状を回避するために以下のビザへの切り替えがおすすめです。
日本で職務経験があれば投資家ビザと呼ばれるEビザに切り替えることができます。F1ビザ保有者は通常より投資金額も少なくて済みますし、在学中であっても働くことができるのでオススメです。
フルタイムの社会人経験があれば、F1ビザからでも永住権申請をすることができます。永住権の申請はH1-Bビザを取得した後だと思われがちですが、申請のスポンサーとなる企業が見つかれば、いきなりグリーンカードを取得することができます。